少し遅くなりましたが、各インデックスファンドの月末の基準価額が出ましたので、3月末時点でのPRS投資シグナルを公開します。
PRS投資については以下の記事を参照してください。
※こちらの記事に記載ミスがありました。
「平均リターン順位」の計算で「3ヶ月/6ヶ月/12ヶ月単純移動平均」とあるのは、
正しくは「...
2018年3月末時点のシグナル
3月末時点でのシグナルは以下のようになりました。
順位 | クラス | シグナル | 加重平均リターン | (参照銘柄) |
---|---|---|---|---|
1 | Jリート | BUY | 2.90% | (ニッセイ Jリート インデックスファンド) |
2 | 日本債券 | BUY | 0.47% | (eMAXIS Slim 国内債券インデックス) |
3 | 新興国株式 | SELL | 0.45% | (eMAXIS Slim 新興国株式インデックス) |
4 | 日本株式 | SELL | 0.04% | (ニッセイ TOPIX インデックスファンド) |
5 | 新興国債券 | SELL | -0.44% | (eMAXIS 新興国債券インデックス) |
6 | 先進国債券 | SELL | -3.11% | (eMAXIS Slim 先進国債券インデックス) |
7 | 先進国株式 | SELL | -4.21% | (eMAXIS Slim 先進国株式インデックス) |
8 | 海外リート | SELL | -10.90% | (ニッセイ グローバルリート インデックスファンド) |
ついに、長らく上位を占めていた株式クラスが陥落しました。
代わりに浮上したのがJリート。ほんの半年前まで絶不調だったにもかかわらず、年初の急上昇の影響で平均リターンが株式クラスを抜き去りました。
そしてほぼ同じタイミングでジリジリとプラス圏に入ってきていた日本債券クラスが2位に。
よって、シグナルに従い保持していた日本株式・新興国株式を売却し、Jリートと日本債券を均等購入するトレードを実施します。
これが果たして吉と出るか凶と出るかは分かりません。しかし、いったんシグナルが出たものは無心でそれに従うのがこの投資法のルールです。
むしろ、PRS投資の有効性を実地検証するという意味では、こうしてトレードが発生したことでようやくその真価が問われる場面が来たといえますね。
Jリートはボラティリティが高いのでこの先どうなるのか本当に読めないのですが、債券への投資については、株式市場が方向感を見失いがちになっている今の状況では割と悪くないかもしれません。
コメント
初めまして、こんにちは。市原ブログ様のレラティブ・ストレングス投資を知り、数ヶ月前から始めたばかりの者です。
積立投資でも暴落を回避できるのかどうか、エクセルでちまちま試算していたのですが、12ヶ月移動平均のところを、基準価額の(3ヶ月平均+6ヶ月平均+12ヶ月平均)÷3と間違えてBUY・SELL判定していて、気づいて訂正したら間違えた時の方がリターンが上、ということがありました。これは、近い期間の価額に重みを置いた計算になっていたからかも、と貴ブログを知って納得がいきました。
PRS投資にも挑戦したく、指数平滑移動平均って何?ゴールデンクロスって何?エクセルの計算で出せるの?シグマって一体何??の状態からせっせと調べ、計算表を作り、直しに直してやっと、月次シグナルが一致するところまでもってこれました。
おかげで勉強させていただいてます。ありがとうございます。
>みどり さん
コメントありがとうございます。
私もほんの1年前まで「ゴールデンクロス? なにそれ?」の状態で、勉強を始めたばかりの身です。
月次シグナルを自力で計算できるようになったとのこと、素晴らしいですね!
エクセルで作れはしますが、かなり複雑な計算になるので慣れていないとけっこう難しいですよね。
いずれ番外編として、エクセルでのシグナル計算の組み方を解説してみようかとも思っています。
今後とも当ブログをご活用いただければ幸いです!
初めまして、先日貴ブログを知り、試算をしているところです。
1点教えてください。
私の3月の試算では、新興国債券がBUYになってしまいました。
計算過程を見てると、
6ヶ月EMAが13356.81
直近月次リターンが13357
で僅かながら直近月次リターンが上回り、a2が1になっていました。
あき様の新興国債券のシグナルはどのようになっていますでしょうか?
小数点はどのように処理されていますでしょうか?
これからPRS投資の真価が問われると思われ、大変興味深いです。
今後も是非ブログを続けてください。
>アルフレッド さん
コメントありがとうございます。
また、返信が遅くなってしまいすみません。
新興国債券について検算したところ、6ヶ月EMAは13359.53となりました。
やはりわずかの差ですが、この値だと直近月次リターンを上回ることになり、a2は-1を示します。
a1=-1/a2=-1/a3=1/a4=0/a5=0/a6=0
Sc=-0.35
EMAは計算式の特性上、計算開始日(最初に過去の単純平均を出して計算を始める日)によって結果が多少上下します。
今回の検算では2016年11月末に過去6ヶ月の単純平均を計算し、それ以降をEMAで算出しています。
また、アルフレッドさんもご指摘の通り、小数点以下の処理の仕方でも誤差が発生します。
私がシグナル判定に使っているシートでは端数の切り捨て等は行っていませんが、それでも有効桁数の限界はあります。
今回のように、PRS戦略ではわずかな誤差が正反対の判定を示してしまうことは稀に発生しますが
それでも長期的に見れば、その違いは吸収されていくものと考えています。
ご指摘いただき、私も新たな気付きが得られました。ありがとうございます。
今後とも当ブログをよろしくお願いします。